真夜中の口笛吹き

好々爺のぼやき節

「耐えてきた そういう妻に 耐えてきた」

第一生命が主催しているサラリーマン川柳コンクール」

タイトルに書いた川柳は1994年に柳号「マスオ」さんが応募して第3位に選出された名句。

 

この頃自分は結婚してまだ10年も経っておらず、この句もよく理解できなった。

 

30年経った今は、改めて思い返すとこの句の内容ががとても身に染みる。

 

結婚して40年近くになるが、長年連れ添うには我慢も必要。

 

仕事関係の知り合いで、ご本人が定年になった年に奥さんから離婚を切り出された人がいる。

子供はすでに独立し、知り合いが定年になるころは夫婦二人での生活だったのだが、定年になった年に「私の役目は終わりましたので、お暇させていただきます」と言われたのだそうだ。

 

自分もすでに定年退職した身だが、幸いにもまだ離婚を切り出されてはいない。

ただし、今後も添い遂げられるのかどうかはわからない。

所詮は他人。相手の心の中までは窺い知ることはできない。

 

今も時々妻に「今だから言うけど」と自分の昔の行状について言われることもある。

自分も妻に対して思うところはあるが、それは言わないようにしている。

泥仕合になることは目に見えているからだ。

 

今まで耐えてきたのなら、これからも耐えていこうと思う今日この頃。

妻の文句は甘んじて受け入れるつもりだ。

耐えたことより支えてもらった部分のほうが大きいはずだから。